犯罪からの子どもの安全、子どもを守る防犯ボランティア「スキルアップ教材」 防犯教材

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インタビューの記録

No.1京都府 京都市立藤城小学校

【インタビュー協力者】
・大畑眞知子さん《藤城小学校校長》

学校での防犯対策

「学校での防犯対策」

学校での防犯対策

現在の児童数、各学年のクラス数はどのくらいですか?

児童は一年から六年で342人。全学年2クラスで、育成学級が1クラスあります。

校内での取り組みを教えてください。

大畑さん:校門に防犯カメラとセンサーがあり、来校者については、職員室のモニターとインターフォンで職員が必ず出入りを確認しています。本校は地域に開かれ、色々な方が学校の施設を利用されます。また、「たくさんの人の目で不審者が入りにくい環境を作っていく」という地域の願いもあり、あえてオートロックにはしていません。

土日も学校を解放されているのですか?

大畑さん:校庭では野球、体育館ではバレーボール、第二グラウンドではテニスというように土日も人々おります。「いつも留守ではない学校」というイメージを持たれていると思います。本来は土日は完全に閉鎖ですが、地域行事等もあるので土曜日の午前中は誰かが出勤するようにしています。

教職員の防犯体制を教えてください。

大畑さん:学校安全委員会という組織があります。学校の中に安全部があり、安全主任を設けています。年間計画を立てる4月には必ず研修を行い、不審者にどう対処するか、事故が起きた時の連絡体制、マニュアルの共通理解をします。人事異動で人が変った時も必ず行うほか、警察の方を招いて大人だけの防犯訓練を行うこともありますよ。

子どもも含め、不審者侵入時を想定した訓練は行っていますか?

大畑さん:はい。本年度もすでに行いました。子どもたちに「不審者侵入」とは放送はできませんので、「先生の指示にしたがいなさい」と緊急放送を入れ、まずは子ども達を待機させておきます。その状態で、役割で決められた説得係が別室に不審者を誘導し、相手が収まるまで対忚します。刺す又も、使うようなことはあってはいけないのですが、あります。教室まで侵入されたらダメだと警察の研修で学んだので、引き取っていただく、ダメな場合は別室で話を聞くというように、子どもからは遠ざけることを基本にしています。こうして別室で説得している間に、子どもへ二回目の放送をします。放送では犯人を刺激する恐れがある場合は、校内LANの掲示板を使って指示を出すようにしています。シミュレーションは行っているものの、実際に対忚できるかどうかは、まだ不安な所がありますね。 実践的ですね。

職員の方が犯人役を行うのですか?

大畑さん:そうですね。犯人役を作るときもありますが、人が暴れる様子を一、二年生の子に見せるとフラッシュバックするらしいので、見せないようにしています。一人の人間が必至で暴れるとどうなるかを、大人だけの研修時に実験してみたのですが、なかなか抑えられるものではありませんでした。"現実はなかなか手強い"というのが実感です。子どもたちにとって一番大事なことは、指導者の指示に従いパニックに陥らずに避難することなので、火災や地震の訓練でも校庭や体育館への避難訓練を必ず行います。

防災訓練等は年間に何回行われますか?

大畑さん:地震と火災、台風や光化学スモッグも含めて年5回です。そのうち1回は必ず防犯です。社会の状態に合わせて、防犯を年2回行うこともあります。
 

テントウムシの防犯ブザー

「学校からの防犯グッズ」

テントウムシの防犯ブザー

どのようなグッズを支給していますか?

大畑さん:一年生のランドセルを借りてきたのですが、入学した一年生に、PTA会費から購入したテントウムシの防犯ブザーを配布しています。実際に持っていることを意思表示しなければ意味がないので、今年から、防犯

ブザー携帯中のステッカーも貼るようにしています。こちらもPTAが購入して児童に張ってもらっています。ステッカーがあると目を引きますね。
全校生徒が持っているのですか?

大畑さん:基本的には持っていますが高学年になると壊れてしまった、など持ってない児童もいます。一番危険な一、二年生は、ほぼ100%付けていて、三年生になっても付けている児童が多いです。
防犯ブザーを渡すときは指導も行うのですか?

大畑さん:入学後のオリエンテーション期間中に、不審者対応の指導と一緒に渡すようにしています。その時は警察の方を招いて子どもたちに防犯教室を開き、イカのおすし等の防犯標語で説明していただいています。その他、事件があった場合は、校内の朝の掲示板等で配信をし、朝の会や帰りの会で注意を呼びかけ下校させています。
遊びに行く時の防犯ブザーの携帯指導はしていますか?

大畑さん:小さい子は持っているかもしれませんが、登下校以外の時間は分りません。出来る限り持っていくことが必要ですので、PTA、学校運営協議会と相談して指導していきたいと思います。

藤代地域あんぜんマップ

「学校と地域ボランティア」

藤代地域あんぜんマップ

藤城地域に、こども110番の家は何件ぐらいありますか?

大畑さん:このマップにあるように広い校区ですが、大体80件位あります。子どもが110番の家を知らないのでは駄目なので、子どもたちの各家庭に一枚ずつ配布しました。自分たちの通学路のどこに110番の家があるか、確認するよう指導しています。


このマップを教材にした授業はしていますか?

大畑さん:地域探検では同じようなマップを使いますが、4年生が藤城地域の探検隊ということで防犯や防災で使っていくと思います。今年は防犯の年ですので実際に使っていくと思いますよ。

実際に校区を歩いて子ども110番の家や危険な場所を自覚していくのですね。

大畑さん:児童自身がデジタルカメラで危ない場所を撮影して、自分たちで画像付きの大きなマップを作ること。そして、どこに110番の家があるかを確認するように指導しています。

こども110番の家以外で地域と連携している活動はありますか?

大畑さん:この山桜色の藤城見守り隊のジャンパーを、運営協議会、PTA、FSC(Fujishiro Safety comminittee)と制作しています。ジャンパーを着たPTAや教職を見ると子どもたちも安心するようで、自分たちから声をかけてくれますね。あと、この見守り隊ステッカーを自動車に張っていただくよう、今年からPTAや各家庭に配布する予定です。